それでも続ける?知っておきたい「長時間勤務があなたに与える影響」

早朝出勤に、深夜残業……。『BizLady』を読んでいる働く女性のみなさんのなかには、毎日長時間働いているという方も多いだろう。でも、長時間勤務が私たちの生活にどんな悪影響を及ぼすか、ご存じだろうか? 「長時間勤務にあなたの人生の選択肢が奪われているかもしれない」と言われたら、無関心ではいられないのでは?

経済協力開発機構(OECD)が発表した最新版の『Better Life Index』によると、日本の長時間勤務が働き手にきたす悪影響として、健康被害、ストレスの倍増、家族や恋人と過ごす時間の不足、余暇の減少といったものがあるという。そして、家庭がある場合、自分やパートナーの長時間勤務が、出産、育児、第2子以降の出産といった、人生の重大な選択にも影響を与えているというのだ。

そこで今回は、長時間勤務に人生の選択肢を奪われないために、企業レベル、個人レベルでどんなことができるのか、同志社大学社会学部の寺井基博准教授にお話をうかがった。

■効率的に質の高い仕事が評価される文化を作る
「まずは、企業レベルでの対策ですが、日本の企業の長時間勤務の解決には、抜本的な改革が必要です。その改革とは、“時間管理ルール”です。日本の多くの企業が、半年ごとに上司との目標面接を設け、目標達成度に基づいて次期の仕事内容を計画しています。この計画に、効率的で質の高い仕事が評価される“時間管理ルール”を組み込むといいでしょう」

■法律で定められた制度をきちんと利用する
「次に個人レベルでの対策ですが、“長時間勤務に対処しうる制度”を積極的に利用することです。

例えば、育児や介護のステージにいる方々には、“育児・介護休業法”という法律が定められています。小学校就学前の子の養育、または、要介護状態の家族の介護を行う労働者が会社に請求したときは、事業主は、1か月について24時間、1年について150時間を超える時間外労働をさせることはできません。

しかし、残念なことにこういった制度はなかなか制度が普及しません。前述したように、短時間で効率的な仕事が評価される“時間管理ルール”が取り入れられていないことが原因の一つと言えるでしょう」

以上、今回は、いま問題となっている長時間勤務の影響と対策についてお伝えしたが、いかがだろうか?

先日、内閣府が発表した『ワークライフバランスの意識調査』では、「労働時間が長い人は、そうでない人に比べて、上司が自分に対してポジティブなイメージを持っていると考えている」との結果が出た。つまり、上司からの評価を期待して長時間勤務をわざと選んでいる人もいるということだ。

“長時間勤務をいとわない”ことも選択肢の1つであるが、1日のスケジュールに余暇をとり込み、自分の趣味を楽しんだり、恋人や家族とのかけがえのない時間にあてることで、日常生活が充実し、仕事の成果に反映されるのではないだろうか。まずは、業績管理と時間管理の抜本的な改革が望まれる。