正しい使い方できてる?「させて頂きます症候群」の怖いワナ

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「営業を務めさせて頂いております○○です」「弊社の△△は、本日休ませて頂いております」

みなさんは、これらの言葉に何か違和感を覚えませんでしたか?

「~させて頂きます」という語尾は、使ってみるととても便利。へりくだる時の語尾としてよく聞かれますよね。

ところが、 「~させて頂きます」を多用する人を揶揄して「させて頂きます症候群」なんていう“造語”まであるほど、中毒性のある言葉でもあるようです。

“言葉アンテナ”が鋭敏な人からはあまり歓迎されない語尾だったら、できれば多用は避けたいもの。

今回は、同僚や取引先の人に「おかしい!」と心の中で突っ込まれる可能性のある「させて頂きます」の使い方をご紹介させて頂きます!

 

■その「させて頂きます」は間違った人をたてているかも…!

例えば冒頭の、

「営業をさせて頂いております○○と申します」

ですが、この表現だと、話し手を営業に“配属してくれた”社内の上司を立ててしまうことになるとか。

敬語講師である山岸弘子さんが『NHK オンライン』の「視点・論点」で、以下のように述べています。

<社外の人に対して言うときには、

「経理を担当させていただいています」ではなく、「経理を担当しております」

「○○は、休ませていただいています」ではなく、「○○は休んでおります」

「課長をさせていただいています○○です」ではなく「課長の○○と申します」

と言います。社外の人への敬意を表現できます>

便利な言葉ゆえに、語尾につければ自分がへりくだることで、取引先の相手を立てているような気持ちになることもあるかもしれませんが、まさかこちらの上司を立ててしまっていたとは!

日本語って難しいですね……。

 

■「させて頂きます」の姿勢は大事だけど、多用には注意

日本には、言葉を通じて自分がへりくだったり、相手を持ち上げたりしながら、上下関係を明確にしたり、敬意を示す文化があります。

一方で、糸井重里さん著の『オトナ語の謎。』では、「させて頂く」が本来“へりくだる”目的で使われていたのに、強引に物ごとを進めるときに使われる言葉である実態もユニークにあぶりだしています。

例えば、「~させていただく形式をとらせていただいております」という言葉について

<こちらの言葉はへりくだっているようにみせかけて、相手に紳士的に同意を迫っている。みんなそういうふうにしてくれているのであなたももちろんそうしてくださいね、の意味がこめられている>

と述べています。

「させて頂く」が、相手に有無を言わさぬ強い“パワー”を持ち得ることもあるんですね。

以上のことから、「~させて頂きます」を使うときには本来の“へりくだる”という目的を忘れずに、

・誰をたてたいのか

・多用しすぎていないか

・相手の意図を無視して同意を迫っていないか

を確認した方がよいでしょう。

 

以上、「させて頂きます」という語尾を利用する際に気を付けたいことでしたが、いかがでしょうか?

自分の口癖は、意外と気づかないものです。同僚と一緒に「自分は特定の単語や語尾を使いすぎていないか」とチェックし合うのも良いかもしれませんね!

 

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【参考】

視点・論点 「させていただきます症候群」 – NHK ONLINE

※ 糸井 重里・ほぼ日刊イトイ新聞(2005)『オトナ語の謎。』(新潮社)

 

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Susana Fernandez

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