海外から「おかしい!」と疑問の声が…日本の親の謝罪文化の謎

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仕事帰りのスーパーで、幼い子どもが魚をベタベタ触ってる…! そんなとき、多くのママは「すいません、すいません」と言いながら、買うつもりのなかった魚をカゴのなかに入れ、小さくなってその場から退散するのではないでしょうか。

しかし、みなさんは疑問に感じたことはありませんか? 幼いころならともかく、子どもの“悪事”は、いつまで親が責任を持ったらいいのかと。

もし成長した子どもが犯罪をおかしたら、「きっと共働きで愛情不足だったんだ」「甘やかしすぎたのだ」とか、人は人の親をたたく理由を探します。カメラマンに囲まれて頭を深々と下げる著名人を見たとき、情が移っていないぶん、“評論家”のように意見を言いたくもなるでしょう。

ところが先日、英国のニュース『BBC』で日本の親の謝罪文化の特殊性が報じられたのです。

 

■なんで親が謝る?  欧米から見ると不可解な「謝罪会見」

昨年12月31日、「子どものために謝罪する日本の親たち」というBBCの記事が配信されました。

我が子がおかした罪のために「Seken」(世間)に向けて「Shazai Kaiken」(謝罪会見)をすることで、著名人が公衆の面前で自分の責任を認める特殊な文化について報じています。また、たとえ一般人の親であっても、成人した子の犯罪について、厳しい言葉や誹ぼう中傷を受けることがある日本。

日本企業が不祥事を起こすたびに仰々しい“謝罪会見”を開く文化は、すでに欧米でも広く知られたところであるものの、「子どもがいくつになっても、子の罪に対して親が責任を持つ」という点については、「ワケがわからない!」「なんてヘンな文化だ!」とはてなマークが浮かぶようです。

それでは、BBCが分析した“謝罪文化”の根深い理由とは?

 

■BBCは「サムライ時代の文化の名残なのだ」と分析

BBCの記事では、日本の謝罪文化のルーツとして、古くから根付いていた“縁坐”という制度を紹介。

日本では、個人が犯罪をおかすと、罪に関わっていない親族までもが連帯責任で何らかの形で罪に問われる制度が、古代から江戸時代まで内容を変えて続いていました。(『日本歴史大事典』参照)

さらに、BBCは『なぜ日本人はとりあえず謝るのか』の著者で、世間学を専門とする佐藤直樹教授にインタビュー。

 <1868年、江戸時代が終わるとともに法律は廃止されたが、過去の名残により、“世間”や“公”に対して責任を持つという考え方が助長されている>

と分析しています。

さらに、日本と欧米との親子の関係性の違いについて、以下のように言及しています。

<欧米諸国の親は、自分の子どもを“個人”とみなすが、日本の親は自分の子どもを自分の“所有物”であると考える傾向がより強く、子どもの非行についても自らの責任であるように感じてしまう>

何かあれば、犯人の家庭環境そのものが全否定される風潮は、その人物が生来持ち合わせた“気質”や、地域環境、友人関係、さらには背景に隠された歴史的な経緯まで見えなくしてしまうものなのかもしれません。

 

■何かあれば犯人の“家庭”が取りざたされる文化

日本で起こったある強姦致死事件を取材し続けた『ザ・タイムズ』紙のアジア編集長であるリチャード・ロイド・パリー氏も、著書『黒い迷宮』の中で、身内の犯罪により家族が大きな社会的制裁を受ける日本の特殊さについて言及しています。

 <今日、われわれは誰しもアマチュアの精神分析医と化し、子供時代の経験と大人時代の行動パターンを安易に関連づけようとする。>

成人した子どもがおかしたら、“罪”という十字架を親までもが背負い、さらに犯罪者の親がどんな人物で、どんな心境なのか“世間”から問われ続けるといったことは、日本特有のことと言えるかもしれません。

 

以上、海外から見ると珍しい日本の謝罪文化でしたが、いかがでしょうか?

「お母さんがね、小さいころにいかに愛情を注いだかで子どもが非行する子になるかどうかが決まるのよ。だから、働かないで家にいるのが一番よ」

こんな風に“親世代”の人たちからさとされた経験を持つ女性は少なくないのでは? こうした「子どもの資質は親の努力のたまもの」「子どもの非は親のせい」というコインの裏表のような考え方により、罪悪感を感じながら社会に出たり、また幼いころの育て方を悔いている母親は少なくないのかもしれません。

 

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※  The Japanese parents who apologise for their children – BBC

※ リチャード・ロイド・パリー(2015)『黒い迷宮 ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実』(早川書房)

※ 『日本歴史大事典(1)』(2000)(小学館)

 

【画像】

※ hanack / PIXTA(ピクスタ)

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